「柔道は日本のお家芸!」と言われるように、オリンピックのそれぞれのスポーツで強豪国があります。
バスケットボールにおいてはアメリカが大本命ですが、2019年ワールドカップで優勝したスペインと準優勝したアルゼンチンも強豪国に含まれるでしょう。
今回はスペインとアルゼンチンのバスケットボールが強い理由や育成(練習メニュー)、さらに選手に求めていることや日本との関わりも含めてご紹介します。
目次
スペインとアルゼンチンの実力は?強い理由も紹介!
バスケスペイン代表のリオ五輪向けユニ。伝統的な赤x金を踏襲し、側面や裾のラインは選手のスピード感を表現。フォントは文化や建築様式にインスパイアされたものだとか。 pic.twitter.com/AvRONJOwZo https://t.co/xeRYUCayRG
— Zee a.k.a. Non (@ZeeThaBQF) March 18, 2016
スペインとアルゼンチンのバスケットボールの実力はどれほど強いのでしょう。強い理由も含めて紹介します。
スペインとアルゼンチンの世界ランキング
バスケットボール男女の世界ランキングは以下の通りです。
スペイン
- 男子:2位
- 女子:2位
アルゼンチン
- 男子:4位
- 女子:15位
※日本は男子38位、女子10位です。
バスケットボール世界ランキングによると、スペインは男女2位、アルゼンチンは男子が4位、女性が15位と、どちらの国も男女とも強豪国と言える順位です。
スペイン・アルゼンチンが強豪国と呼ばれる理由
スペインやアルゼンチンが強豪国と呼ばれる理由は似ています。強豪国と呼ばれる理由を紹介します。
- 小さい頃からバスケットボールに力を入れている
- バスケットボールが盛んである
- フィジカルが強い
- 個人プレイよりチームプレイ
スペインやアルゼンチンは、サッカーのイメージが強いですが、国をあげてバスケットボールに力を入れています。
また、スペインやアルゼンチンは強豪国であるアメリカに比べて体格に恵まれている訳ではありません。
特にアルゼンチンに関しては日本よりも身長が低い選手がたくさんいます。
身長が低い選手が高い選手に当たられても倒れないフィジカルや、選手の強みを活かしたチームプレイで個人で勝てなくても、選手1人が力を合わせ、チームとして強くなっていったようです。
そのこともあり、スペインやアルゼンチンの選手は他の国よりコミュニケーションを大事にしています。
スペイン・アルゼンチンのバスケの育成方法(練習メニュー)や選手に求めていること

スペインとアルゼンチンの育成方法(練習メニュー)や選手に求めているものは似ています。
今回は、スペインの育成方法やスペイン・アルゼンチンが選手に求めているものについて紹介していきます。
スペインには3歳からバスケットボールを教えるプログラムがある
スペインには、3歳から18歳までU3~U18というカテゴリーに分かれ、1歳ごとに育成しています。1カテゴリーの人数は50~70人。
もちろん、とびぬけた選手がいる場合、5歳ですがU7のカテゴリーに飛び級することもあるようです。
カテゴリーの中には将来優秀選手を育てるために、エリートクラスが存在し、バスケットボールができる環境を国をあげて支援します。
その後、18~21歳はBチーム・Cチームに分かれ、実際にプロで通用できるのかを判断するそうです。
スペインは18~21歳でプロ入りできると判断されるとプロに入ります。
また、現在のNBAは、高校卒業後1年以上たたなければNBA入りはできません。
以前は高校卒業後すぐにNBAへ入れていたのですが、NBAは契約金が高いため、金銭感覚がずれてしまった人が多かったからです。
日本でのプロ入りは、女子は高校卒業後にWリーグに所属している選手は多いですが、男子のBリーグでは多くの選手が大学卒業後にプロデビューしています。
日本は、22歳以上でプロ入りするので、他の国に比べてプロになる年齢が遅いと言われているのもそのせいです。
日本は男子がプロリーグになって4年しか経過していませんので、そのことも関係しているようです。
スペイン・アルゼンチンのバスケットボールで重視されていることは「判断力」
スペイン・アルゼンチンのバスケットボールで最も重視されていることは「判断力」です。
個人で勝ってもチームが勝たなければ意味がありません。
体格よりも、いかに自分がチームのために貢献できるか、その判断力を小さい頃から教育されています。
そのためスペインやアルゼンチンの代表選手は、誰が選ばれても対応できる力があると言われています。
チームへの適応力持っているので、誰が出場してもチームのレベルが変わらない選手層の高いチームが完成します。
実は日本とつながりが…スペイン・アルゼンチン代表の選手やコーチについて

スペインやアルゼチン代表の選手やコーチは日本ともつながりがあるのです。
日本とつながりがあるスペイン・アルゼンチンの代表選手・コーチについて紹介します。
日本につながりのあるスペイン・アルゼンチンのコーチ
2020年12月時点で日本のチームに所属しているスペイン・アルゼンチンのコーチは以下の通りです。
フリオ・ラマス氏(日本男子バスケットボールHC)
- 1997~2008年、2010年~2017年:男子アルゼンチン代表HC
ルイス・ギル・トーレス氏(Bリーグ佐賀バルーナーズHC)
- 2004年から男子スペイン代表アンダーカテゴリーのHC
- 2017年~現在:スペインA代表AC
ルーカス・モンデーロ氏(女子トヨタ自動車アンテロープスHC)
- 2016~2019年:スペイン女子HC
男子のコーチに関しては、現在、男子日本代表HCのフリオ・ラマス氏は、アルゼンチンを強豪チームへと育ててきたHCですし、Bリーグ佐賀バルーナーズのルイス・ギル・トーレス氏は、現在スペイン男子代表ACとしてチームのHCと代表ACを兼務されています。
フリオ・ラマス氏とルイス・ギル・トーレス氏は交流があるようで、日本のバスケットボールを良くするために頻繁にコミュニケーションを取っているようです。
日本は、アルゼンチンやスペインのバスケットボールを取り入れたいと考えていますので、HCとして招集することで吸収しようとしていることが分かります。
そのため、日本のバスケットボール選手もフィジカルを強化するようになりました。
また、女子に関してもWリーグのトヨタ自動車アンテロープスに元女子スペイン代表HCのルーカス・モンデーロ氏を招集したことで女子もスペインのバスケットボールを招集しています。
日本につながりのあるスペイン・アルゼンチンの選手
020年12月時点で日本のチームに所属しているスペイン・アルゼンチンの選手は以下の通りです。
セバスチャン・サイズ選手(B1千葉ジェッツ所属)
- 身長205㎝、体重106kgのパワーフォワード/センター
- スペイン代表候補選手
- 2019シーズンより日本で活躍
マルコス・ ダニエル・マタ選手(B2佐賀バルーナーズ所属)
- 身長201㎝、体重95㎏のフォワード
- 2008年、2010年アルゼンチン代表
- 2020シーズンより日本で活躍
千葉ジェッツに所属するセバスチャン・サイズ選手は、手の長さが長い選手として知られており、ブロックショットや強い攻撃力で、現在、スペインの代表選手候補です。
佐賀バルーナーズに所属するマルコス・ダニエル・マタ選手は、2008年、2010年にアルゼンチン代表として活躍しています。
マルコス・ダニエル・マタ選手は、日本代表のフリオ・ラマスHCのもとでアルゼンチンの代表としてオリンピックでプレーしたことになります。
スペイン・アルゼンチン代表の東京オリンピックの展望

スペイン・アルゼンチン代表の東京オリンピックの展望はただ1つ!
「強豪アメリカを倒して世界一になること」です。
アメリカ代表は、NBA・WNBAの関係もあり、2019年のワールドカップに出場した選手はベストメンバーとは言えません。
しかし、オリンピックは違います。
国の誇りをかけた戦いですので、多くのNBA・WNBA選手が東京オリンピックに出場すると見られています。
ベストメンバーのアメリカを倒してこそ、真の王者と言えるのではないでしょうか。
終わりに
スペインもアルゼンチンも小さい頃からバスケットボールに力を入れている国です。
日本も強豪国に仲間入りしようと高校・大学バスケットボールに力をいれ、Bリーグ・Wリーグを盛り上げようとしています。
東京オリンピックは、アメリカのライバルと言われているスペインやアルゼンチン。
この2つの国にも注目してみましょう。