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東京オリンピック日本代表メンバーの条件!年齢制限や選手選考に関わる諸条件を徹底解説

サッカー界においては、中止の判断を選択したリーグもありますが、徐々に各国でリーグ戦がリスタートしております。

選手達のニュースも連日届くようになり、サッカー界に活気が戻ってきましたね。

一方で、サポーターの皆さんは東京オリンピックサッカー日本代表メンバーを予想がとても気になっていると思います。

今回は日本代表メンバーを予想するために、必要な選手選考の条件をについて深く掘り下げて説明したいと思います。

それでは詳しく見ていきましょう。

東京オリンピックサッカーの年齢制限は?ワールドカップより狭き門?

東京オリンピックーサッカーの登録メンバーは基本的に23歳以下という年齢制限があります。

東京オリンピックは1年延期されたので本来ならば出場資格があった24歳以下の選手になる方向ですが人数は18人です。ワールドカップの登録メンバーは23人(内訳はGKのみ特殊なポジションなので3人+フィールドプレーヤーのスターティングメンバー10人+同ポジションの交代選手11人=23人の計算で算出されています)です。

よって、参加選手が18人のオリンピックは代表チームの世界大会としては登録メンバー数が少なく、OA枠(Over Age/24歳以上の選手を最大で3人まで登録する事が可能)を含めて選手にとっては非常に狭き門となっています。

東京オリンピックでのサッカー協会のミッション

さらに年齢制限のあるオリンピックサッカーはFIFA(国際サッカー協会)の規定で、選手の所属元であるクラブに対して選手派遣の強制力はありません。

優勝を狙うビッククラブは勿論のこと、下位の順位で降格争いを強いられるクラブ。2部リーグからの昇格を狙うクラブなど、選手層過密日程不安があるクラブ選手派遣に非協力的なのが実情で、監督が望んだ選手を招集できない事もしばしば起こります。

史上最多6回のバロンドール(年間最優秀選手賞)を受賞しているメッシ選手は2008北京大会でアルゼンチン代表の2連覇に貢献(21歳ながらA代表で活躍していたので予選には出場していなません)しましたが所属元のFCバルセロナシーズン開幕と大会が同時期な事を理由に出場に難色を示していました。中心選手であるメッシ選手が大会参加を強く希望している事を知ったグアルディオラ監督(1992バルセロナ大会、自国開催スペイン代表で金メダル獲得)は出場できなかった場合のメンタル面での懸念と本人の思いを案じてクラブを説得しました。結果、金メダルを獲得して絶好調でチームに戻ってきた彼の活躍によりFCバルセロナはCL(チャンピオンズリーグ)、国内リーグ戦、カップ戦の3冠(他のカップ戦も含めると6冠)を達成したエピソードはあまりにも有名です。

日本人選手でも2016リオデジャネイロ大会のアジア予選で活躍した中心的選手FW久保裕也選手(当時22歳)が所属BSCヤングボーイズ(スイス)のCL予選時期と本大会が重なり、チーム事情を優先して招集を見送られました。出場資格がある23歳以下の選手でさえこのような事態が起こるので、OA枠で所属チームの中心選手を招集するのは困難であり、各国サッカー協会はクラブとの交渉が大事なミッションとなっています。

東京オリンピックサッカーのルール変遷

日本サッカーのオリンピック最高成績は1968メキシコ大会の銅メダルです。釜本邦茂選手、杉山隆一選手などが活躍して、この大会の選手団は後に日本サッカー界の発展に大きく貢献された人達が多く参加していました。

オリンピックサッカーは大会のレギュレーション変更を度々繰り返して来ました。アマチュア選手のみ出場資格がある大会(メキシコ大会当時)からワールドカップ出場経験がなければプロ選手が出場可能(1984ロサンゼルス大会、1988ソウル大会)となり、自国にプロリーグを持つサッカー先進国がこの時期から上位に進出る頻度が増えた事で注目度も上がり始めました。1992バルセロナ大会から23歳以下の年齢制限があるFIFA公認(ソウル大会まではIOC国際オリンピック委員会とFIFAの協力体制が整っていなくお互いの運営大会の価値を高めたい思いが対立する形でした)の大会になました。23歳以下の年齢制限のあるアンダーカテゴリー(U-23)として開催されたバルセロナ大会でしたが、IOCはオリンピクを世界一の金メダルを決める大会としてブランド価値をサッカー競技でも構築したい想いがありました。サッカー界はW杯が最高峰で年齢制限がある大会は選手育成の意味合いが強くサポータの注目度はU-23では格段に下がります。双方の思惑の解決策として1996アトランタ大会から初めて3人のOA枠が導入されて現行の形式になっています。

東京オリンピックサッカーの歴史と歴代出場選手について

レギュレーション変更と重なり‘96アトランタ大会から6大会連続で出場して、自国開催の東京オリンピックは7大会連続の出場になる日本代表とメダル獲得国のオリンピックの歴史を振り返ってみましょう。

 

1996年アトランタオリンピック

28年ぶりに本大会の出場権を勝ち取ったのは2018ロシアW杯で急遽、指揮を執った西野朗監督が率いるチームでした。

OA枠は使用せずにMF前園真聖キャプテン、GK川口能活選手、FW城彰二選手と次回大会にも出場資格がある年齢の当時18歳、飛び級で選出されたDF(故)松田直樹選手とMF中田英寿選手を擁し、OA枠をフル活用FWベベット、MFリバウド(‘99バロンドール受賞)、DFアウダイールを選出、23歳以下にもFW怪物ロナウド(‘97、‘02バロンドール受賞)ロベカルことDFロベルト・カルロスなど初の金メダル獲得に最強メンバーを送り込んできたブラジル代表に1-0勝利したマイアミの奇跡は有名ですね。

2戦目のナイジェリア代表には0-2で敗れましたが予選リーグ最終戦のポーランド代表に3-2で勝利して勝ち点6を獲得しました。3チームが同勝ち点で並び得失点差で敗退が決まった稀に見る大混戦で、不運にも予選リーグで涙を呑みました。

主に採用したシステムは3-6-1だったと記憶しています。

同勝ち点で決勝トーナメントに進出したナイジェリア代表(OA枠使用)が金メダルを獲得、予選リーグは1位突破ながら準決勝で再び対戦したナイジェリア代表に敗れたブラジル代表は銅メダルに終わりました。

両チーム相手に善戦したチームはその後にワールドカップ・オリンピックに連続出場を果たす日本サッカーの未来を予感させる好チームだったと思います。

 

2000年シドニーオリンピック

シドニーオリンピックは日本はベスト8という好成績でした。

トルシエ監督は1998年に就任し、東京オリンピック森保監督と同様にA代表との兼任監督でした。1999ワールドユース(U-20)で日本を準優勝に導き、フラット3と呼ばれる当時、日本では知られていない3-5-2の3DFが状況判断により連動してラインの上下動を繰り返す戦術を導入しました。DFラインを出来る限り高い位置に押し上げて相手チームのプレーを制限する事により、試合の主導権を握るのが狙いの、当時はまだ特殊だった戦術を育成年代の若い選手からA代表まで一貫して浸透させました。

キャプテンDF森岡隆三選手、GK楢崎正剛選手、MF三浦淳宏選手をOA枠でフル選出、前回大会に出場経験がある(4年間の年齢差がある五輪代表でOA枠以外での2大会連続出場するのは選手として極めて難しい事です)DF松田直樹選手、MF中田英寿選手に後のA代表でキャプテンを務めるDF宮本恒靖選手、DF中沢佑二選手、長い間代表の中心としてプレーしたMF中村俊輔選手、ワールドユース準優勝メンバーからは日韓W杯で大活躍するMF稲本潤一選手やDF中田浩二選手、MF本山雅志選手、FW高原直泰選手と有能な選手をバランスよく選出でき、2002W杯へと繋がるレベルが高いチームだったと思います。

予選リーグは初戦の南アフリカ代表と2戦目のスロバキア代表には共に2-1で勝利しました。続く予選最終戦のブラジル代表には0-1で前回大会のリベンジを果たされましたが2勝1負、2位で準々決勝(決勝トーナメント1回戦目)に勝ち上がり、アメリカ代表戦は2-2からのPK戦で惜しくもベスト4を逃しました

予選を勝ち上がり決勝トーナメント1回戦で敗れたのは2002日韓、2014南アフリカ、2018ロシアのいずれのW杯のA代表と同じ道を歩んでいた事になりますね。

シドニー大会は2大会連続でアフリカ勢(カメルーン)が優勝を果たしました。ガンバ大阪でJリーグを沸かせたエムボマ選手がOA枠、キャプテンとして出場、同年のアフリカ最優秀選手に輝く大活躍をしました。

 

2004年アテネオリンピック

結果はグループリーグ敗退(1勝2敗)で振るわずでした。

監督は選手構成は以下の通りです。

監督:山本昌邦監督です。

主な選手:

DF田中マルクス闘莉王、阿部勇樹、今野泰幸、那須大亮(C)

MF:松井大輔

FW:大久保嘉人

OA枠:GK曽ヶ端準、MF小野伸二

活躍が期待されたOA枠の小野伸二選手と予選を勝ち抜いたU-23チームが上手くかみ合わずに苦戦、本大会でのみ適用されるOA枠の活用方法が難しい事が浮き彫りになりました。

システムは3-5-2と4-4-2を採用していたと記憶しています。

大会の結果は下記の通りです。

優勝:アルゼンチン

準優勝:パラグアイ

3位:イタリア

OA枠3選手活用のアルゼンチンは無失点優勝しました。この大会にはポルトガル代表のCロナウド選手(ユベントス/イタリア、バロンドール受賞5回)が出場しましたが予選グループ敗退。選手個人の力だけでは勝ち抜けないのがよく分かりますね。

 

2008北京オリンピック

日本の結果は、グループリーグ敗退(3負)と振るわずです。

監督と選手構成は下記の通りです。

監督:反町康治

主な選手:

GK西川周作

DF吉田麻也、森重真人、長友佑都、内田篤人

MF本田圭佑、香川真司(飛び級)

FW岡崎慎司

OA枠:選出無し

前回大会OA枠の経験をもとに23歳以下選手のみで大会に臨みました。3連敗とチームとしては良い結果を残せませんでしたが2010南アフリカW杯代表の主軸選手が多く出場していて、後の外ビッククラブ移籍、リーグ優勝、CLリーグ出場などこの大会が選手の成長に及ぼした影響は大きかったと推測されます。

システムは選考メンバーの特徴から推測すると4-4-2もしくは4-2-3-1ではないかと思います。

大会の結果は下記の通りです。

優勝:アルゼンチン

準優勝ナイジェリア

3位ブラジル

FWロナウジーニョ(‘05バロンドール受賞)、DFチアゴ・シルバ2人のA代表の攻守の要を招聘に成功して初優勝を目指したブラジル代表に準決勝0-3で勝利したアルゼンチン代表(OA枠=3選手)が前途のメッシ選手の活躍などで2連覇を成し遂げました。

 

2012年ロンドンオリンピック

本大会では日本はベスト4という好成績でした。

3位決定戦で宿敵、韓国に敗れて惜しくも銅メダルを逃した関塚隆監督に率いられた2012ロンドン大会のチームには初戦で優勝候補のスペイン代表を破る決勝ゴールを決めたFW大津祐樹選手、OA枠でキャプテンの吉田麻也選手(2大会連続出場)をはじめDF酒井宏樹選手、DF酒井高徳選手、MF清武弘嗣選手、MF宇佐美貴史海外でプレーする選手の割合が多いチームでした。

OA枠にはDF、MF、右、左、中央のどのポジションでプレーしてもハイレベルなプレーが期待で繰る徳永悠平選手(もう1人はバックアップメンバーGK林彰洋選手)基本システムの4-2-3-1のワントップではスピードスターのFW永井謙佑選手が活躍しました。全員でハードワークする堅守速攻型の戦術を採用して勝ち上げって行った印象です。

18人中3枠しかないOA枠の1つをバックアップメンバーに選んで、近代のオリンピックサッカー最上位の成績を収めた事例は今後の選手選考で参考になるポイントかもしれません。

準決勝で日本代表、決勝ではサッカー王国ブラジルOA枠2人)に勝利して優勝したメキシコ代表OA枠1人)は日本人選手に似てフィジカルよりテクニック、ショートパスで攻撃する特徴を持つタイプの選手が多く、日本チームも参考になるスタイルで戦うのが得意です。育成年代の強化に長年に渡り努力と工夫をしてきたメキシコはW杯の最高成績はベスト8に2回。7大会連続(継続中)でベスト16進出と日本サッカーの一歩前を歩いている感じです。

 

2016リオオリンピック

日本の結果はグループリーグ敗退(1勝1分1負け)と振るわずでした。

監督と選手の構成は下記の通りです。

監督:手倉森誠監督

主な選手:

GK:中村航輔

DF:遠藤航(C)、植田直通

MF:大島僚太、中島翔哉、井手口陽介、南野拓実

FW:浅野拓磨、鈴木武蔵

OA枠:DF塩谷司、DF藤春廣輝、FW興梠慎三 

アジア予選時には本大会出場を危ぶまれていたチームは勝ち進む事でバランス良くレベルアップし、見事に出場を勝ち取りました。OA枠をフル活用で選手を招集しましたがA代表の中心選手ではない3選手が選ばれました。元々、評価が高かったわけではない世代にA代表候補選手が合わさったチームは4-1-4-1を基本システムで健闘したと思います。

大会の結果は下記の通りです。

優勝:ブラジル

準優勝:ドイツ

3位:ナイジェリア

ブラジルは、2014W杯に続き自国開催で悲願の初優勝ノルマとも言え、国民から強いプレッシャーを受ける状況でした。

そんな中、A代表主力のFWネイマール(C)、MFレナト・アウグストとGKヴェヴェルトンをOA枠で招集できました。

そういったところも大きかったのか、2014W杯で大敗を喫したドイツに決勝1-1延長PK戦の末リベンジに成功して悲願の初優勝金メダルを獲得しました。

因みにドイツのOA枠はA代表の主力ではなかったようです。

 

東京オリンピック代表メンバーの条件

 現行のレギュレーションに変更された‘96アトランタ大会からオリンピック日本代表の歴史を紐といてきました。選出されるのは18名、そのうち最大3名のOA枠を活用できるのは前途した通りです。

U-23(五輪世代)代表はA代表へ繋げる育成年代(各国協会にとってはA代表を強化する途中の段階にいる選手達)であり、必ずしも結果を最優先させるべき大会ではありませんでした。

しかしOA枠を取り入れるなどの形式変更や若年層選手のレベルアップで大会クオリティが上がり、観る者にも、選手、育成年代の強化がA代表の成績に直結する可能性が高い協会にとっても価値がある大会となりました。

選手やサポータの気持ちは無論、勝ち続ければ試合数が増え、より多くの経験を得た選手やチームが成長するのは必然的です。

育成or結果のどちらかを優先するのではなく両立を目指すバランス感覚とA代表の成功へと繋がるハイレベル大会となりました。

本記事では東京オリンピックサッカーの位置づけや実際にどのような選手が招集されたか、さらにそれぞれのオリンピックでの日本代表の試合やメダルを獲得した国がいかに勝利したかを細かく分析し参りました。

そこから導き出される選手選考に特に影響の大きい因子は下記と考えます。

 

選手選考の影響因子

・チームの目標(金メダルorベスト4でOK?)

・監督の戦略(攻撃的、ポゼッション志向、OA枠の考え方)

・選手の能力

・選手同士の相性

・対戦相手のレベル

・所属チームの状況と協会との関係

 

このような要素が複雑に絡み合って18人の選手がセレクトされると思います。

現状の日本人選手のレベルと自国開催のアドバンテージも含めて多くのサポーターが金メダル獲得を期待しています。どの選手が選ばれどんなシステムや戦術が勝利に結びつくのか?

自分自身が考えるベストメンバーや理想的な戦術(システムを含めて)を想像するのもサッカーを楽しむ醍醐味の一つですね。

みなさんの東京オリンピック日本代表を応援する楽しみに少しでも貢献できればうれしい限りです。

 

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