パラリンピック

車椅子テニスの世界ランキングと注目選手は?ルールやクラス分けや歴史も【東京パラリンピック2021】

国枝慎吾選手らの活躍で、障害者スポーツの中でも、日本では比較的知名度が高い車椅子テニス。

意外と知られていませんが、通常のテニスと比べ、細かい違いも多く存在しています。

この記事では東京パラリンピック2021でも正式種目として採用されている車椅子テニスの世界ランキングと注目選手、さらにルールやクラス分けや歴史についても深堀りしてみました。

車椅子テニス男子の世界ランキングと注目選手


車椅子テニス男子の世界ランキング(2019年11月25日現在)を紹介します。

通常、男子は直近1年間で最も成績の良かった9試合のポイントランキングを算出し、1年間以前の大会の成績は含みません。

男子シングルス世界ランキング(2019年11月25日現在)
  • 1位:グスタボ・フェルナンデス(アルゼンチン) 1994年1月22日生
  • 2位:国枝 慎吾(日本) 1984年2月21日生
  • 3位:ステファン・ウデ(フランス) 1970年11月20日生
  • 4位:ヨアヒム・ジェラール(ベルギー) 1988年10月15日生
  • 5位:ニコラス・ペイファー(フランス) 1990年10月13日生
  • 6位:アルフィー・ヒューイット(イギリス) 1997年12月6日生
  • 7位:ゴードン・リード(イギリス) 1991年10月2日生
  • 8位:ステファン・オルソン(スウェーデン)    1987年4月24日生
  • 9位:トム・エグベリンク(オランダ) 1992年12月22日生
  • 10位:眞田 卓(日本) 1985年6月8日生

東京パラリンピックでの注目選手は何と言っても日本代表の「国枝 慎吾」選手です。

4大大会で、男子世界歴代最多となる45回(シングルス24回・ダブルス21回)優勝の記録保持者で、年間最終世界ランキングでは1位を8回記録しています。

日本国内での車椅子テニスの発展に大きく貢献してきた、まさに「レジェンド」と言える存在です。

ある印象的なエピソードがあります。

錦織圭選手が台頭しはじめる前、ある日本人記者がトッププレーヤーのロジャー・フェデラーにインタビューの際、「なぜ日本のテニス界には世界的な選手が出てこないのか」と尋ねました。

するとフェデラーは「何を言っているんだ君は? 日本には国枝慎吾がいるじゃないか!」と返したそうです。

世界のレジェンド級の選手にもその名は知れ渡っていたのです。




車椅子テニス女子の世界ランキングと注目選手


次に、車椅子テニス女子の世界ランキング(2019年11月25日現在)を紹介します。
通常、女子は直近1年間で最も成績の良かった8試合のポイントランキングを算出し、1年間以前の大会の成績は含みません。

女子シングルス世界ランキング(2019年11月25日現在)
  • 1位:ディーダ・デ・グロート(オランダ )1996年12月19日生
  • 2位:上地 結衣(日本)1994年4月24日生
  • 3位:アニエック・ヴァン・クート(オランダ) 1990年8月15日生
  • 4位:マルジョライン・ブイス(オランダ)1988年1月11日生
  • 5位:チュ・ジェンジェン(中国)1989年8月15日生
  • 6位:ジョーダン・ワイリー(イギリス)1992年6月11日生
  • 7位:クオゾァード・モンジェーエーヌ(南アフリカ)1986年6月7日生
  • 8位:サビーネ・エラルブロック(ドイツ)1975年11月1日生
  • 9位:ジュリア・カポッチ(イタリア)1992年5月7日生
  • 10位:アンヘリカ・ベルナル(コロンビア)1995年3月27日生

東京パラリンピックでの注目選手は日本代表の「上地 結衣」選手です。

高校3年時にロンドンパラリンピックに出場し、4年後のリオ大会では銅メダルを獲得しています。

2014年に全仏オープン初制覇、翌2017年には全豪、全仏、全米の年間3冠を果たしました。

2021現在、4大大会で通算8勝しており、東京パラリンピックでも念願の金メダル目指しています。




車椅子テニスのルールは?健常者との違いも

車椅子テニスのルールはどのようなものなのでしょうか。健常者が行う通常のテニスとの違いも含め、調査しました。

車椅子テニスの一番大きな特徴としては、「2バウンドまで認められている」ということです。

地面に3バウンドする前に打ち返せばよく、また1バウンド目に球がコートに入っていれば、2バウンド目は外側でも有効となります。

また、サーブを打つ前に車椅子を一旦静止させたのち、車を一度だけ前へ押し出してから打つことが認められています。

禁止事項としては、足を使った車椅子の方向転換や、地面に足をつけるといった動作が禁止されています。(ただし車輪を使い車椅子を操作できない場合に限り、片足を使用しての操作することが認めれています。)

他にも球を打つ際、両方の臀部(でんぶ)を浮かせてはならない、といったルールや、ブレーキの禁止(手でかけるのはOK)などがあります。

また、競技で使用する車椅子は身体の一部と考えられるため、例えばボールが車椅子に当たったら失点となってしまいます。

車椅子テニスのルール(まとめ)

・3バウンドする前に打ち返せばよく、1バウンド目に球がコートに入っていれば、2バウンド目は外側でも有効となる

・サーブを打つ前に車椅子を一旦静止させたのち、車を一度だけ前へ押し出してから打つことが可能

・足での車椅子の方向転換、地面に足をつける動作は禁止
 (車輪を使い車椅子を操作できない場合に限り、片足のみ使用可

・両方の臀部(でんぶ)を浮かせてはならない

・ブレーキの禁止(手でかけるのはOK)

・車椅子は身体の一部のみなされる

また、車椅子テニスは以下の4つのクラスに分類されています。

・男子
・女子
・クァード
・ジュニア

クァードは四肢麻痺なの重度の障害をもつ選手のクラス、ジュニアは18歳未満の選手が出場するクラスです。(ジュニアクラスはパラリンピックでは開催されません。)

それぞれのクラスにはシングルスとダブルスがあり、クァードには性別による区別がないため、ダブルスでは男女ペアでの出場が可能となっています

ちなみにクァードクラス(重度の障害のある選手クラス)では、サーブの際にプレーヤーまたは第三者によりボールをワンバウンドさせてからサーブを打つことができます。




車椅子テニスの歴史

車椅子テニスは、1976年にアメリカのアクロバットスキーの選手だったブラッド・パークスが、競技会でジャンプに失敗したことで下半身不随となり、そのリハビリ目的ではじめたものが起源と言われています。

パークス選手はその後、ジェフ・ミネンブレイカー氏と共同で競技用の車椅子を開発し、競技としての車椅子テニスを確立させました。

以前にもレジャーとしての車椅子テニス行われていましたが、本格的な競技としての車椅子テニスはここからスタートしました。

その後、アメリカを中心に徐々に普及し、1988年には国際車いすテニス連盟(IWTF)が設立されました。

ちなみにIWTFは1998年に国際テニス連盟(ITF)と統合しています。

そして1992年のバルセロナパラリンピック大会から正式競技として採用されました。

現在はパラリンピック以外にも様々な大会が開催されています。

中でもプロテニスの4大大会「全豪オープン(オーストラリア)」「全仏オープン(フランス)」「ウィンブルドン(イギリス)」「全米オープン(アメリカ)」において、それぞれに車椅子テニス部門が設けられています。

他には国別対抗戦形式で行われるワールドチームカップなどがあります。

日本では1983年頃から普及しはじめたと言われており、1986年に日本車いすテニス連絡協議会が発足しています。

その後の1989年には日本車いすテニス協会(JWTA)が設立され、知名度はぐっと高まりました。




車椅子テニスの見どころ

車椅子テニスは基本的なルールはテニスとほぼ変わらないため、観戦しやすいと思います。

大きな見どころはとしては絶妙な「チェアワーク(車いす操作の巧みさ)」で車椅子を自由自在に繰り、そこから繰り出される多彩なストロークです。

車椅子テニスではボールの到達地点を予測しながら素早く移動した上で、相手のコートへ返球を打つスキルを必要とするので、非常に正確なストロークのコントロールが求められます。

先ほども紹介したように、ボールを打つ時は車いすの座席から臀部を浮かせることは禁止されているので、相手の頭上を超えていくようなロブショットなども見応えがあります。、

また、巧みなチェアワークを実現するために開発された車椅子にも様々な工夫が施されています。

例えば背もたれなどの競技に不要なパーツは外し軽量化を図ったり、椅子のタイヤを大きくハの字型に傾けて回転性を高めたりしています。

車椅子はルールの範囲内で自由にカスタマイズすることができるので、選手ごとの違いも楽しめると思います。

東京パラリンピックでは、日本から、国枝慎吾選手、眞田卓選手、上地結衣選手、大谷桃子選手の4名が出場予定です。

上記で紹介した見どころも含め、ぜひ応援しましょう!




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